塩田武士『罪の声』始まりからセンスを感じる
- 作者: 塩田武士
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/05/15
- メディア: 文庫
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山田風太郎賞の受賞作。
グリコ森永事件を題材に書かれたフィクションだが、想像を越える面白さだった。
主人公がふとしたきっかけで、昭和最大の事件に自身が関係していることを知り、当時何があったのかを追い求めていく。
物語の始まりが事件とは縁遠いはずの一般人が、過去の未解決事件に関わっていく様は秀逸。
この物語はこの始まりだからこそ、こんなにも面白いのでは?とさえ思った。
事件を追うごとに判明する過去の出来事、そして全てがつながる怒濤のラストに気持ちを持っていかれる。
ご都合主義過ぎるとも言われそうだが、読み終わった感想としては、すごい傑作だった、、である。