irodori_book’s diary

本を読む幸せとは作者の描く登場人物の考えが自分の考えにシンクロして陶酔するような感覚が稀にあること。一人でも多くの人に特別な一冊が見つかればいいと思うので、大切な本の紹介を続けます。

白川紺子『後宮の烏』ジャパンファンタジー万歳

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

集英社オレンジ文庫から発売された中華系ファンタジー
この作品から作者の存在知った人もいたのではないだろうか。

皇帝さえも命令できないとされる妃が皇帝やその他の仲間たちと共に事件を解決し、そのなかで世界の成り立ちや秘密に遭遇する。オーソドックスなストーリーではあるが、きれいな文面や表現、登場人物の感情も丁寧に描かれている。

かなり前だが小野不由美さんの「十二国記」やその他の数多ある作品によって、日本でも根づいてきたファンタジー作品。日本人のファンタジーなんて面白くないなんて思っていたけど、もうそんなこと言えない。

設定、人物、徐々に明かされる歴史の真実に惹き付けられる。
そして、なにより主人公たちのやり取りの間と空気が伝わる箇所がいくつもあり、久々にしびれた。

ぜひ、続編をと期待させられる。

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫) [ 白川 紺子 ]

価格:648円
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感想(3件)