irodori_book’s diary

本を読む幸せとは作者の描く登場人物の考えが自分の考えにシンクロして陶酔するような感覚が稀にあること。一人でも多くの人に特別な一冊が見つかればいいと思うので、大切な本の紹介を続けます。

白川紺子『後宮の烏2』成長過程のファンタジー

後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)

後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)

突然舞い降りた日本のファンタジー小説
前作を読んで、この作品の虜になった方も多いはず。
もし、これまでファンタジーが好きで今シリーズを読んだことのない方はぜひ読んでほしい。

今作も前作同様、お馴染みの面々が登場して物語が進む。
前作でいよいよ国の成り立ちが分かり始め、今作ではそれを受けて、今を生きる主人公たちが運命に立ち向かう。月並みだが、思惑が交錯して、とても面白い。

主人公のまわりで起こる事件の過程や、解決にから、主人公は多くの人々と関わり、成長し、感じたことのない感情に出くわしては戸惑い、答えを探していく。

王とのやり取りは、前作ではもどかしものだったが、少し慣れてきたのか、返しができるようになっているのが、とてもニクい。こういった小さな変化を作品で書かれると「うまいなぁ」と思ってしまう。

月並みな言い方ではあるが、主人公の成長と物語にぐいぐい引き込まれていく。
だから、次作も期待してしまう。

後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫) [ 白川 紺子 ]

価格:669円
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