irodori_book’s diary

本を読む幸せとは作者の描く登場人物の考えが自分の考えにシンクロして陶酔するような感覚が稀にあること。一人でも多くの人に特別な一冊が見つかればいいと思うので、大切な本の紹介を続けます。

小野不由美『十二国記 風の海 迷宮の岸』さぁ新作のために復習だ

風の海 迷宮の岸 十二国記 2 (新潮文庫)

風の海 迷宮の岸 十二国記 2 (新潮文庫)

脈々と続く十二国記の中でも癒し系麒麟なのが泰麒だ。2019年10月の戴国の長編新作のためにも復習する人は多いだろう。

前作から遡っての物語だが、お馴染みのキャラクターも現れ、その世界観がより分かるようになっている。

十二国記の魅力の一つにその確立された世界観が挙げられる。よくこんな世界を想像できたなぁと感じ、その物語に触れることは感謝でしかない。

物語は10年という歳月を本来生まれた世界とは別の世界で過ごし、十二国へ戻ってきた戴国の麒麟、泰麒が成長する様が描かれる
ゆくゆくは王を選ぶという使命を知り、自身が使役する妖魔の存在など、この巻で十二国の世界の理を読者は知ることとなる重要な位置付けである。

麒麟同士の関わりもあり、のちの作品でも出てくる登場人物にファンとしては堪らないはず。

2019年には待望の新作が発売予定で、その物語は戴国だと予想されるため、戴国始まりの物語としてぜひ読んでおきたい一冊だ。

風の海迷宮の岸 十二国記 (新潮文庫) [ 小野不由美 ]

価格:680円
(2019/9/23 20:15時点)
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