irodori_book’s diary

本を読む幸せとは作者の描く登場人物の考えが自分の考えにシンクロして陶酔するような感覚が稀にあること。一人でも多くの人に特別な一冊が見つかればいいと思うので、大切な本の紹介を続けます。

中村航『年下のセンセイ』誰もが普遍的な恋に憧れる

年下のセンセイ (幻冬舎文庫)

年下のセンセイ (幻冬舎文庫)

年齢差のある恋はいつの時代も普遍的だ。
『100回泣くこと』の中村航さんは恋愛を軽やかに描くことがとても上手だ。

そして、中村航さんの作品はどれもとても優しく、そして突然放たれる登場人物の台詞に勇気をもらえることがある。

本には、結果が分かっていながらも、それを期待して、その過程を楽しむ読み方があると思っていて、それが叶うと癒される時がある。

本作はしばらく恋愛から離れていた女性が、生け花教室で出会った青年と恋をしていく。
ありきたりではあるけれど、だからこそ読まれる題材で、二人の行く末を見守りたくなる。

二人の物語と周りの優しい人たちに、どうにも癒される作品だった。

年下のセンセイ (幻冬舎文庫) [ 中村航 ]

価格:583円
(2019/8/23 09:53時点)
感想(0件)